2015年6月30日火曜日

お客様の声 : 30代女性 - 排卵期の腹痛・胃の不調・冷え・疲労感



排卵痛・胃の不調・冷え・疲労感でお悩みだった女性から頂いたご感想です。少し長いですが、かなり珍しいケースだったので、そのまま載せています。



私は幼い頃から、原因不明の右下腹部の腹痛に時折悩まされてきました。

そのせいで何度か、盲腸の疑いの診断を受けたのですが、検査をすると盲腸ではなく、全く原因がわかりませんでした。



20代半ばの頃でしょうか、たまたま受診した婦人科医院で、基礎体温をつけることを勧められ、なんとなく基礎体温計測を始めてみると、どうもその腹痛は排卵期前後に起きていることがわかりました。

インターネットや本で調べてみると、「排卵痛」というもののようでした。鈍い痛みがほとんどなのですが、ある時耐えられない程の痛みに襲われ、婦人科を受診しました。

その時受けた検査で、双角子宮だということが発覚しました。いわゆる子宮奇形です。実は、3歳の時に右の鼠径ヘルニアで手術をしているのですが、その位置も普段痛みを感じる右下腹部に近く、どうも胎児期にその周辺の発達がうまくいかなかったようです。



その時のお医者さん曰く、おそらく双角子宮がその排卵痛に影響しているのでは?との見解でした。但し、かといってその腹痛がなくなることもなく、それからもほぼ毎月その痛みを感じて生活してきました

対処方法もなく、あまり薬を飲むことが好きではありませんが、腹痛が酷い時には仕方なく鎮痛剤を飲んで紛らわせました。

それともう一つ私が長年悩まされていたのが、からだの冷えや、疲れやすさだるさ、寝て起きても疲労が取れずすっきりしない、身体中のこりが取れない、といった体の不調でした。様々な整体やマッサージなどあちこち通い、正直それにいくら費やしてきたのかわからないくらいです(笑)





ある時たまたま、「最近すごく調子がいい!」と言う友人の話を聞いて、ある施術を受け始めてからだというので、すぐに紹介してもらったのが清水先生の施術を受けるきっかけでした。

施術を受けると、からだの中心がぽかぽかと温まっていくような感じを受けます。

何よりも驚いたのは、胃腸の動きがすぐに活発になることです。施術中に胃がぐうぐうと鳴り出します。もともと胃腸が弱く、消化不良を起こしがちな私は、食後わずか数時間でそのようになることはもう何年もなかったので、とってもびっくりしました。

「先生は魔法使いみたいだ!」といつも面白くなってしまうくらいです。




先生の話はとてもわかりやすく、アドバイスを実践するとすぐに、長年悩まされたのが嘘のように目覚めがよくなり、からだが楽になりました

先生によると、私のからだの冷えはどうも婦人科系統からきているとのことで、それを改善する施術を受けさせていただくことになりました。

20年以上悩まされてきている右下腹部の痛みは、排卵期以外でもその箇所を押すとすごく痛むのですが、治療を重ねていくうちに驚くほど痛みが軽くなっていき、ついには辛かったあの排卵通もほとんど感じなくなったのです。




もうこの先ずっと付き合っていくだろうと思っていた痛みだったので、本当に本当に驚きです。

同じ悩みに悩まされている方がいたら、是非教えてあげたいと思っています。

本当にありがとうございました。



S・M様  30代女性 ファッションデザイナー





7回目の施術後に頂いたご感想です。

まず胃を治してから、右卵巣の周りの違和感を取りました。

(その後何回か続けるうち
完全に痛みはなくなったそうです。)







治療のご予約・お問い合わせは
Eva Cuore Body (03-6804-6766)








2015年6月15日月曜日

体からの「便り」 〜 便秘と腸と体のしくみ























「日本人は腸が長くて、西欧人は腸が短い」と言われることがあります。

そして大抵その話はこう続きます。一般的に言って、草食動物の腸は肉食動物より長い。したがって「日本人は本来菜食に向いていて、西欧人は肉食に向いている」と。



しかし、東大とイギリスのセント・マークス病院の共同研究によると、日本人と西欧人の間で腸の長さに特別な違いは認められなかったそうです。

従って「日本人だから肉食は向かない」という説はどうも嘘のようです。





とは言っても、やっぱり肉ばっかり食べていることは確実に体に悪いのは言うまでもありません。

野菜に多く含まれている食物繊維は、殆ど腸に吸収されずにそのまま便として体から出て行ってしまうために、たんぱく質や脂肪や炭水化物と違って「あまり食べても意味がない」という風に考えられていた時代も過去にはあったそうですが、現在では食物繊維をしっかりとることの大切さが広く認められています。







「便」という字は「便り」と書きますが、「便」はまさに体からの「便り」で、自分の生活や体の状態が良い状態にあるかどうかを教えてくれます。

世間では、「便りがないのはよい便り」なんて言葉もありますが、お通じがないのは全くもってよい便りではありません。

便秘は体に大きな悪影響を与えます。
(どうしてなのかは後で書きます。)


食物繊維は小腸や大腸で殆ど吸収されないかわりに、便を排出しやすくしてくれます。最近はやりのスムージーが体に良いと言われるのも、便秘の人は野菜を多めに食べるようにと言われるのも、このためです。









折角なのでこの機会に、知っているようで意外とちゃんとは知らない、私たちの体の根幹、消化器系の仕組みがどんな風になっているのか見ていきましょう。





私たちの口から肛門までは一本の長い長い「管」になっていて、体の「内側」にあるけれども、外部のものと接するという意味では「外側」でもあります。(土管をイメージすると分かりやすいかもしれません。)

そこでこの「管」には、外敵に対する防御の仕組みが色々備わっています。




まず、口に入ったものは食道を通って胃に入り、ここにしばらく留まります。

あまり意識することはありませんが、私たちが口にする食物には、目に見えない小さな小さな虫や、寄生虫や菌やウイルスなどがついています。何かを食べればどうしてもそういうものも一緒に体の中に入ってきてしまうのですが、胃にいる間に、強酸性の胃液によって、その9割方が死ぬと言われています。





胃で滅菌された食べ物は、その後腸に送られますが、それでもまだやっぱり体に有害な菌やウィルスや虫がいた場合どうなるのでしょうか?

「免疫」という言葉はもうすっかり一般的になって、誰もが普通に使うようになりましたが、実は私たちの免疫組織の7割は腸にあり、そういう有害な菌やウィルスが体内に入らないよう、ここでやっつけてくれます。





それでも死なない強力な菌やしぶといウィルスなどは、体に吸収されてしまう前に腸がそれを察知して排出しようとします。O-157などの大腸菌や赤痢に感染すると下痢が止まらなくなるのはそのためです。これは体が異物を外に排出しようとしておこしているので、こういう時の下痢を止めることは非常に危険です。



(ちなみにH2ブロッカーなどの胃薬は胃酸を押さえる働きがあります。胃薬を飲むと胃の気持ち悪さや痛みは止まるかもしれませんが、殺菌が不十分なままの食べ物を腸に送り込んでいるということになりますので、短期的に使うことは場合によっては必要かもしれませんが、それを長期的に使用することは、体にとって最善の選択ではないかもしれません。)







そんな風に、食べ物は食道を通り胃に入った後、小腸で消化・吸収され、大腸へとたどり着きます。

この大腸では、まだ残っている栄養素も吸収されますが、主に水分の吸収が行われ、この大腸に長い間あればあるほど、食べかすから水分がどんどん吸収されてゆきます。便秘になると便が硬くなるのはそのためで、ひどくなるとウサギのふんのようにコロコロとした便になります。





では便秘になると何がよくないのでしょうか?

ちょっと想像してみましょう。
夏の暑い日に食べ物をそのまま放置しておくとどうなるでしょう?

保存料がガンガンに入っているコンビニやスーパーの出来合い品でもない限り、食べ物は傷んで、変な味になり、変な臭いを発する様になりますよね?




腸の中は40℃近くあるわけで、その中に食べかすが3日も1週間もあるわけですから、当然その間には腐敗も進んでいるでしょう。

便秘がひどい人になると1週間とか2週間とか腸の中に食べかすがあるわけですから、その腐敗した食べかすからでる毒素や有害な物質も、大腸から吸収されて血液にのって体を巡ることになります。





ちょっと細かい話になりますが、小腸や大腸で吸収された栄養分や水分は、血管(門脈)に吸収されてまず肝臓へと運ばれ、その後全身を巡る血液の流れに入ってゆきます。

従って、腸から吸収された毒素や有害な物質も、まずは肝臓に向かいます。それは当然肝臓に負担をかけることになりますし、また肝臓で解毒しきれなかった毒素はそのまま体を巡ることになり、方々に様々な悪影響を引き起こします。


腸の状態が悪いと肌があれたりするのも、そういうつながりで考えてみると不思議なことではないのではないでしょうか?







ということで、野菜をしっかり食べることは大切です。

ちなみに食物繊維には、水溶性と不水溶性の2種類があって、水溶性食物繊維は水に溶けてゼリー状になって便をやわらかくし、不溶性食物繊維は便のかさを増やして、それぞれ異なった働きで便を排出しやすくします。

特に便秘がちな方は、もしまだ意識したことがなかったら、その2つの違いを意識してバランスよく食べるようにするとよいでしょう。詳しくはネットで調べると色々出てくるので見てみて下さい。

(
アボカドとか水で洗っちゃだめそうなものは水溶性繊維が多く、レタスのように水で洗って大丈夫そうなものは不溶性繊維が多いです。)





より深刻な便秘で困っている方の中には、下剤を使っている方も多いと思います。しかし、下剤を常用すると自力で便を出す力が弱まるだけでなく、腸内にメラノーシスと呼ばれるシミができて腸の働きが悪化するので、より多くの下剤を飲まなければならなくなるという悪循環に陥るようです。(ちなみにそれは大黄・センナなどの漢方薬でも同じ。)

それだけ困っている人が多いからか、便秘や腸の不調に関する本は何十冊とありますが、今まで読んだ中ではこの本が一番役に立ちそうだったので、ひどい便秘で本気で悩んでいる方はこの本を読んでみることをオススメします。


『快腸!絶好腸!快便力』松生恒夫







こんな風に、「腸」は体全体の健康にとって、とても重要な役割を果たしています。胃や腸は健康の土台です。土台がしっかりしていなければ、体はしっかり働いてくれません。

胃や腸の不調を自覚しているのであれば、まずはそれを治すことがとてもとても大切です。胃や腸は心の状態の影響ももろに受けるので、食生活に気をつけるだけでなく、よい心の状態をつくることも必要です。

食生活を直しても改善されなくて、薬はあまり使いたくない、という場合はご相談ください。特に胃の不調には、必ずお力になれると思います。









最後になりますが、最近炭水化物をとらない糖質制限ダイエットがやたらと流行っているようです。僕は、あれはきっと体に悪いだろうな~と、思っています。歴史の洗礼も受けていない妙な健康法や食事法にいちいち惑わされるのはいかがなものでしょうか?