2015年5月30日土曜日

お客様の声 : 30代男性 - 慢性腰痛・首の痛み


「体のメンテナンスに」


腰痛がひどくなり、疲れがとれなくなり、友人の紹介で通うようになりました。

それまでは、ボキボキと音を鳴らしてくれる評判の整体、ヨガに通っていました。しかし根本的な体のだるさはとれず、得体の知れない病気に侵されているんじゃないかと心配していました。(健康診断の結果は良好でした。)


先生に診てもらうようになってから、長年くたびれた体がほぐされて、バランスが取れるように良くなりました。

お勧めします。



30代男性 M・Y様 カメラマン






治療のご予約・お問い合わせは
Eva Cuore Body (03-6804-6766)








2015年5月17日日曜日

マインドフルネス研修会 @ 聖路加国際大学




























先週の日曜日、瞑想つながりのご縁で、聖路加国際大学で行われた『医療・心理関係者のためのマインドフルネス研修会』にボランティア通訳として参加してきました。


この会は、瞑想をガンに罹った方の心と体のケアとして取り入れている聖路加国際病院の精神腫瘍科の先生方が、ベトナムの禅僧ティクナット・ハンのつくったプラムヴィレッジの僧侶達を招いて開催されたものです。

詳細はコチラ → http://world-meeting.co.jp/mindfulness/


 海外では瞑想がマインドフルネス療法として医療に取り入れられているとは聞いていましたし、日本でも統合医療を推進する一部のお医者さん達などが瞑想を取り入れているのは知っていましたが、これだけ大きく著名な病院でも科をあげて取り入れられ始めているとは知りませんでした。

そのうち今のヨガくらいに瞑想が一般的になる日も遠くはないのかもしれません。

というか、是非そうなって欲しいと思います。そしたら今よりも更に思いやりや慈しみに満ちた社会になるのでは。












2015年5月10日日曜日

唯腸論? ~ 腸の話 その1





「他人の便を腸にいれる」


と聞いて「わ~、いいな~。私もやりたい!」と思う人はまずいないでしょう。普通かなりの抵抗感があるはずです。僕は初めにそれを聞いた時、「え?いやだな…」って思いました。


しかし、これ、最新の治療法の一つで、ある一部の病気に対してはその効果が認められ、治療法として確立しつつあるそうです。



なぜそんな方法で病気が治るのか?

というのが今回の話題です。







現在主にこの治療法が使われているのは、クロストリジウム・ディフィシル感染症という、下痢・発熱・食欲不振・吐き気などを引き起こす病気で、アメリカでは毎年この感染症によって1万5千~2万人の方が亡くなっているとも言われています。


その感染症にかかった人の腸に、元気で健康な人の便を薄めて入れると翌日にはもう元気、みたいなことがあるそうで、実際2013年にオランダでこの感染症の42人を対象にこの治療法を行ったところ、81%が初回で回復したと報告されています。


なぜ他人の便がこの病気を改善させるのでしょうか?







私たちの腸には100兆とも1000兆とも言われる何百種類もの腸内細菌が住んでいて、その重さは、なんと約1、5キロにもなると言われています。(便は水分が7~8割を占めますが、その水分を除いた半分以上はこの腸内細菌の死骸です。)


この腸内細菌の中には「善玉菌」と呼ばれる体に良い作用をするものもいれば、「悪玉菌」と呼ばれるものも、どっちつかずな「日和見菌」というものもいます。(とは言っても現段階ではまだまだ解明されていないことが多いようですが。)





善玉菌や悪玉菌という言葉は多くの方が一度は聞いたことがあるでしょうし、「腸内の状態をよくすることが大切」ということも多くの方が知ってはいるでしょう。しかし、その腸内細菌の種類と数が私たちの健康状態に思っている以上に大きな影響を与えている、ということが科学的にも証明されつつあります。


先ほどの感染症の症状が改善するのも、健康な人の便に住む腸内細菌を植えつけることによって、患者さん達の腸の中の最近の種類や数やバランスが変わり、悪玉菌が減って善玉菌が増え、その結果として健康状態が変わるからです。







また、肥満のラットの腸内細菌を肥満でないラットの腸に入れるとそのラットも肥満になる、という実験から、肥満も腸内細菌が引き起こしている可能性があると考えられています。




他にも便秘や糖尿病、うつ病、そしてがんなどもこの腸内細菌が引き起こしている可能性があると言われ、研究が進められているそうです。


もしこの仮説が正しければ、将来的には健康な人の便(正確には腸内細菌)を腸に入れることが、新たなダイエット法や、糖尿病やガンなどの治療法の選択肢の一つとなる日が来るのかもしれません。







ちなみにこの腸内細菌ですが、私たちの体内にいる腸内細菌の「種類」は、生後3ヶ月~1年くらいの間に決まり、その後は基本的には一生変わらないそうです。(先ほどの治療法のようなことをしない限り)


赤ん坊の腸内は生まれた時は無菌状態ですが、その後母乳や皮膚接触を通してお母さんの腸内細菌を体内に取り入れていきます。子供の腸内細菌の半分以上(~8割?)はお母さんから引き継がれるそうですから、お母さんの腸内環境が整っていることは、子供の将来の健康のためにもとても大切なわけです。





また赤ちゃんは色んなものを拾っては口に入れますが、結果としてそれによって色んな腸内細菌が体内に取りこまれることになるので、むやみやたらとそれを止めたり、抗菌や殺菌にこだわりすぎるのも、本当はあまりよくないことなのかもしれません。


ちなみにパンダやコアラの赤ん坊は土やお母さんの糞をなめる習性があるそうですが、それによってご飯となる笹やユーカリを消化するための腸内細菌をとりいれているとも言われています。人間の赤ちゃんがその辺にあるものを口にいれるのも、もしかしたらこういう所からくる本能的なものなのかもしれません。




その後成長してからは、既に腸内にいる細菌以外は「異物」としてみなされ排除されるため、新たな腸内細菌が腸に住み着くことはできないようです。









では大人になってしまったら他人の便(腸内細菌)を自分の腸に入れる以外に腸内の状態を改善する方法はないのでしょうか?



幸いなことに、そんなことはありません。

それは腸内細菌の「種類」は変わらなくても、腸内細菌の「数」は変わるからで、腸内細菌のうちの体に良いものを増やし、悪いものを減らしていくことは、私たちの生活をあらためることで可能だからです。






腸内環境に影響を与える原因は、睡眠不足やストレス、運動不足や不自然なダイエットなど色々ありますが、中でも食べるものが与える影響が一番大きく、食生活に気をつけてあげることで、腸内環境は大きく変わります。




そのために特に効果が高いと言われているのは、「プロバイオティクス」と呼ばれる「生きたまま腸に届く、体によい働きをする微生物やそれを含む食品」で、具体的には乳酸菌やビフィズス菌などが入ったヨーグルトや乳酸菌飲料、ぬか漬け・納豆・味噌などの発酵食品などです。


これらの食品は腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を改善させると言われています。今年はそろそろ終わりですが、花粉症などにも効果があるそうなので、毎年花粉症に苦しんでいる方は試してみてください。







他にも食物繊維(野菜)やオリゴ糖も腸内環境を改善するためには大切と言われていますが、それについては次回以降あらためて書きます。





ということで「自分が何を食べたいか」だけではなく、私たちの体のために働いてくれている「腸内細菌が喜ぶゴハン」を食べること。これが健康になるためのコツの一つです。


今回の主題の腸内細菌については、先日されたNHKスペシャルの番組も中々面白いのでオススメです。オンデマンド放送で観られます。







P.S.
ちなみに抗生物質というのはそもそも青カビの殺菌性を応用して作られた薬剤ですが、この抗生物質は腸内細菌を善玉、悪玉を問わず無差別に攻撃してしまうことを考えると、ちょっとした風邪程度で必要もないのに(&そもそも効果もないのに)やたらめったら安易に使うべきではないでしょう。


初めに書いたクロストリジウム・ディフィシル感染症も、かかる人の多くは抗生物質を使用している人だそうです。それは抗生物質により腸内細菌のバランスが崩れ、抗生物質に強いクロストリジウム・ディフィシルという悪玉菌が増えて毒素を生み出し、様々な症状を引き起こすからだ、と考えられています。









2015年5月1日金曜日

お客様の声 : 50代女性 - 肩こり


40年来の肩凝り


10代からの肩こりで、長年マッサージに通っていました最近は以前より身体のメンテナンスに気を付けていたのですが、体が資本の仕事なので、より健康でいたいと思い、伺いました。


私の首、肩のこりは清水先生によると、肝臓や胃から来ているものらしく、通っているうちにだんだんすーーーっと違和感が消えていきました。本当にいつのまにか楽になっていた、そんな感じです。


(*4回目の施術の後に頂いたご感想です)




また食事のとり方や、「空腹時には成長ホルモンが出ているのだから、ある意味いいことなんですよ」というお話もとても参考になりました。ついつい食べ過ぎている自分を改めて、反省しました。


そして何よりいいのは、施術自体何の痛みもなく、とても気分もリラックスして受けれたことです。




先日施術終了時に、「東京が健康で大阪が病気だとしたら、最初は静岡くらいにいたのが、今は横浜まで来ましたよ」と言われ、とても嬉しくなりました。何だか自分のからだに少し自信が持てました。



ありがとうございます。






大谷佳子様 57才女性 研修講師・パーソナルコーチ



大谷さんはコーチングやNLPを学び、『人を動かす』でも有名なデール・カーネギートレーニングの公認トレーナーでもあります。笑顔がとても素敵で、明るくてパワーのある方で、法人向けの研修や、個人向けのコーチングセッションをなさっています。


大谷さんのHPはこちらです。


http://www.office-otani.co.jp/index.html




ご本人のコメントの中にもありますが、大谷さんの肩こりは胃と肝臓の疲労から来ているようでしたので、胃と肝臓の気を高める治療を行いました。普通はもっとかかりますが、何十年来の肩こりがたった4回で治ったのは自分でも驚いたのでコメントを頂きました。大谷さん、ありがとうございます。







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2015年4月20日月曜日

閑話休題 奇人?天才? ヴェサリウス























専門的な体の話ばかりだと書いてても面白くないし、きっと読んでいても面白くないので、ここらでちょっと違う話を一つ。





「ルネサンス」という言葉はよく聞きますが、ルネサンスによってカトリック教会に支配されていた暗黒時代から解放されたのは、美術や芸術だけでなく医術もまた同じです。

西洋医学の源流は古代ギリシャにありますが、カトリック教会の縛りを受け、1500年もの長い間、ヨーロッパの医術はそこから全く発展しませんでした。




しかし今回の話の主役、「近代解剖学の祖」とも呼ばれるヴェサリウスによって、医術の世界のルネサンスは幕を開くこととなります。

彼の功績は「医学の十大発見」の一つにも数えられるほどの偉業であり、西洋医学の歴史を学べば彼の名前を必ず聞くこととなります。




しかし同時に、このヴェサリウスは「死体解剖マニア」であり、幼少期から小動物の解剖を繰り返し、成人すると墓から死体を盗掘して自宅に持ち返り、自宅の寝室に隠して解剖した、というくらいの極めつけのサイコ野郎でもありました。


恐らく現代なら確実に精神病院か刑務所に送られたであろうこんな彼によって近代医学が切り開かれたというのは興味深く、その生き様もファンキーで面白いので、今回はそんな彼のお話を紹介しつつ、ちょっと医学の歴史を見てみましょう。







さて、冒頭にも書いた通り、ヨーロッパでの医術の発展はギリシャに始まります。


最近では「ギリシャ」といえば「=経済不振」のイメージで、当時の興隆の見る影もありませんが、紀元前2000100年頃までは情報の発信源であり、現在でもキリストや釈迦と並んで聖賢として崇められるソクラテスのような偉大な哲学者を生み出すなど一大文明を築き上げました。

そんな中、医術の世界で一番有名なのは「医聖」とも呼ばれるヒポクラテスです。彼はソクラテスと同時代に活躍し、医者の倫理を説くヒポクラテスの誓いは2000年以上経った現在でも引用されますし、彼の遺した「病気ではなく、病人を診なさい」なんて言葉も今なおその重要性を増しているように思われます。





さて、そんな医聖ヒポクラテスを含め、古代のギリシャの医学では4体液説というものが信じられていたそうです。ちゃんと興味を持って調べたことがないのであまり詳しいことは知りませんが、

『世界は「水」「火」「空気」「土」という4つの元素からなり、それぞれが「湿」「温」「乾」「冷」という性質をもっていて、春夏秋冬の季節の移り変わりもこうした4元素の移り変わりを反映する。

人体もその4つの性質を持った体液によって構成されていて、温かく湿った「血液」、温かく乾いた「黄胆汁」、冷たく乾いた「黒胆汁」、冷たく湿った「粘液」のバランスの乱れが病気を引き起こす』

というのがその4体液説の根幹で、この4体液説は西暦125年に生まれたガレノスによって完成されました。この説はカトリック教会の教義とマッチするところがあったようで教会に公認され、その後中世になるまでヨーロッパの医学の教科書で教えらました。





それからルネサンスが来るまでの千年以上の長い間、教会に認められた以外の説は厳しく取り締まられて異端として罰せられたため、ヨーロッパにおける医学はここから1000年以上発展しませんでした。

医学と言えばガレノスで、ガレノスの書いた物だけ読んでいればいい。そこに書かれているは絶対的に正しく、もそれが現実が一致しないのなら、それは書物ではなく現実の方が間違っているからだ、とまで言われたそうです。





ちなみにちょっと話がそれますが、この暗黒時代のヨーロッパで、魔女として火あぶりにされたり磔にされたりして殺された人達の中には、多くの治療家や薬草士がいただろうと思われます。

彼らはきっと薬草やら何やらで病気を治したりして、歪められた教会の教義よりも自然の法を信奉する人達であったことでしょう。そして、教会の信徒がそちらに流れ込むのを恐れたり妬んだりした人達によって、殺されたであろうことは容易に想像できます。

そんなわけで僕は、アロマセラピーは魔術の系譜であり、アロマセラピストは魔女の弟子たちだと勝手に妄想しています。(ちなみに気功は仙術であり、気功師は仙人の弟子だと思っています。)








話を戻すと、そんな教会のしばりがゆるまり、長い間禁止されていた死体解剖も聖職者の許可の下に認められるようになった頃、ヴェサリウスは現在のベルギー、ブリュッセルに生まれました。それは日本で言えば織田信長が生まれるちょっと前の1512年のことでした。

ヴェサリウスは子供の頃から解剖が好きで、手当たりしだいに身の回りの小動物を捕まえては解剖していた生粋の解剖マニアでした。彼の自宅の裏に広がる森の丘には絞首台があったらしく、彼の死体への興味はそんな所から始まったのかもしれません。



成長してパリの大学に解剖学を学びに行った彼ですが、解剖学の授業の際にそのあまりの手際の悪さに我慢がならず、3日目にして自ら進み出てメス(ナイフ?)を取り、動物の解剖で鍛えた腕で人体を解剖をしてみせた所、そのメス捌きを買われて助手を務めることになりました。

ちなみに当時の中世ヨーロッパでは、「教会は血を忌む」という思想があり、外科手術は「汚らわしく野蛮な行為」で、大学で正式な医学教育を受けた医師たちは自分たちではメスを取らず、理髪師たちに命じて外科処置を行わせていたそうです。そんなわけで、当然解剖学の授業でも、解剖をしていたのは理髪師で、教授は高い位置から説明をするだけだったそうです。

床屋さんのトレードマークの赤と青と白のあのクルクル回ってるやつも、一説によると理髪師が外科処置をしていた頃の名残で、動脈と静脈と包帯を表すとも言われています。



そんなわけで大義名分を得て、助手として大学で好きなだけ死体解剖をする機会に恵まれた彼ですが、とうとうそれだけでは飽き足らなくなり、お墓から死体を掘り出して自宅に持ち帰り、解剖を繰り返したそうです。(当然ですが、ホルマリンとかもなかった時代なので、彼の家はすごい腐臭がしたことでしょう。)



そんな努力(???)が実を結び、晴れて教授になった彼は、解剖を繰り返すうちにガレノスの書いた人体の構造に間違いがあることに気がつきました。(実はガレノスは人体の解剖をしたことがなく、動物の解剖に基づいた想像で書いていたようです。)

そこで彼は、自らの解剖と観察の結果をまとめた『ファブリカ』という解剖学書を出版しました。日本でかの有名な『解体新書』(ターヘルアナトミア)という人体解剖書が翻訳されたのは1774年ですから、それよりも250年も前の出来事です。

上の写真はこのファブリカの一部で、見て分かるようにデザインもかなり独特で、センスとこだわりを感じさせて僕は結構好きです。




ただし、この本の内容はガレノスの示した人体のしくみと全く異なったために、大きな衝撃と議論を呼びました。

これは、科学の世界で言ったら「太陽が地球の周りを周っているという天動説は間違っていて、地球が太陽の周りを周っているという地動説が正しい」と言ったぐらいの大転換であり、当初は全く受け入れられず、大学での恩師や弟子達も彼に激しい非難を浴びせたそうです。

(ちなみにコペルニクスが地動説を初めに発表したのはまさに同時代の1510年のことでした。ただし教会の弾圧を恐れたため正式に出版されたのは彼の死後1543年。)


そんな騒動に嫌気がさした彼は、ぶち切れて今までの研究成果を全て火に放ち、大学を去りました。その後宮廷で医師として仕えた後、エルサレムへの巡礼の途中、彼を乗せた船は嵐に遭遇し、何日間も地中海を漂流した後小島にたどり着いたものの、そこで命を落としたと言われています。








現在ヴェサリウスは「近代解剖学の祖」と呼ばれ、医学を1000年のくびきから解放した偉大な「天才」であると評価されています。しかし、それと同時に、彼は「死体倒錯者」で「解剖マニア」で「奇人」であったわけで、やはりそれくらい突き抜けている人でないと、「常識」は変えがたいということなのかもしれません。

現代の日本は「右にならえ」式の教育で、皆と同じ、型にはまったことしかできないし、それしか許さない風土があるように感じます。そんな今だからこそ、常識にとらわれない発想、型にはまらない発想が大切なのかもしれません。

そのためには、それが何であれ、他人がどう言おうと、周りがどう思うかではなく、ヴェサリウスのように自分の好きなことをとことん追求することが大切なのかもしれません。




でも良い子の皆さんは死体を掘り返して解剖するのはやめましょう。
ま、そもそも火葬の風習ある日本ではできませんが。おしまい








*今回の話は茨城保さんの『まんが医学の歴史』を参考にしています。とても面白くて読みやすいわりに深いので、医学の歴史に興味のある方は是非読んでみて下さい。








2015年4月15日水曜日

お客様の声 : 60代男性 - 膝の痛み


膝の痛み


歩くのが仕事の警備員の仕事をしていますが、膝が痛くなって、しばらくは我慢していたのですが、良くなる兆しが見えないのと大分痛くなってきたので、会社の近くの整形外科に行ってみました。


これがとんでもない藪医者で、レントゲンを散々撮った挙句に「これは、人間が二足歩行になった為になるので、しょうがないね」と言われてしまいました。




医者がだめなら整体か接骨院に行ってみようか、と考えた時に思い浮かんだのが清水さんのことでした。以前、治療院を開業したことを思い出して電話したところ、清水さんの質問が「村野さん、お腹の調子はどうですか?」


「えー?膝とお腹と関係あるの?」とその質問に驚いたことを覚えています。



施術を受けると、手を当てられたところだけでなく、全然関係のないところに反応がでたりして、面白いと思いました。確かに内臓と膝にも関係があるようで、すごく不思議に思いました。




月に1度しか行けないのですが、ひざの調子も徐々に良くなりました。あとは本人の自覚があればもっと良くなるはずなんですけど、清水さんの「お酒は控えめに」が守られなくていい患者になっていません。



先日、清水さんから「村野さんは膝が悪くて来たんですよね」と言われて、すっかりそのことを忘れて通っていることに気が付きました。膝の痛みが少なくなってからは、清水さんのところへ行くのは、身体全体のメンテナンスをしてもらうのと、あのゆったりとした空間でリゾートに行った気分になってリラックスするために行っているものと勘違いしていました。




膝だけでなく身体の調子の悪いところを治してもらうための私の主治医と思っていますので、月に1度しか行けませんが、今後ともよろしくお願いします。




村野太郎様  60代男性 警備員








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2015年4月10日金曜日

冷え性を改善するには





ということで今回は「冷え」です。





これだけ悩む方の多い冷えですが、いまのところ西洋医学的には解決法がないようです。というのは西洋医学ではそもそも冷えは「病気」とは認められないためあまり重要視されておらず、そのメカニズムが解明されていないためです。



しかし「冷えは万病の元」とも言うように、東洋医学ではこの「冷え」を健康のバロメーターとして重要視していて、冷えは「未病」の状態であり、冷えのある方は言ってみれば病気予備軍と診断されます。





なので前回は西洋医学的な視点から書きましたが、今回は東洋医学的(中医学的)な視点から書いてみます。







前回むくみについて、「血液やリンパ液の流れをよくすることが大切」と書きましたが(→詳しくはコチラ)、東洋医学では「気・血・水のバランスと流れの良さ」が体の健康状態を決め、「気が流れれば血が流れ、血が流れれば水が流れる」と言われます。



血はそのまま「血液」、水は「リンパ液や脳脊髄液などの体液」で、気とは「意識」であると僕は解釈していて、「気が流れれば血が流れ、血が流れれば水が流れる」というのは、「体のある部分に意識を向けるとそこに血が集まり、それに伴いリンパ液などの体液も移動する。」ということなのだと考えています。


(鍼を刺したりや気功で体が変わるのも、針や指先が刺激を与えたところに意識が向き、神経や血や体液の流れを変化させるからではないかと思います。)








前回書いた「むくみ」などは、まさにこの「水」のめぐりが悪いことで引き起こされる症状で、水の流れを管理するのは主に腎(臓)の働きですので、東洋医学的な診断では「むくみ」は腎の気(働き)の乱れとなります。



腎は「冷え」とも密接に結びついていて、体が冷えすぎると腎の働きは弱まり、腎が弱まると更に体が冷えるようになります。従って、今回のトピックの「冷え」も前回のトピックの「むくみ」も、腎の働きを正常にすることが東洋医学的な治療となります。






また東洋医学的に言って腎はエネルギーの貯蔵庫であり、生命という新たなエネルギーを生み出す生殖活動と密接に結びついているので、腎の働きが乱れると生殖器の不調をまねきます。(例えば、女性で言えば生理不順、不妊、子宮内膜症、男性で言えば精力減退など。他によくあるのは慢性的な疲労感)



実際色んな方を診ていると、経験的に女性でひざ下が冷える、という方は何らかの婦人科系の不調を抱えている方がとても多く、それが更に進行するとお尻の辺りまで冷えるようになってきます。従って、そのような婦人科系の不調を治すにも、腎の働きを正常に戻すことが必要となります。


(ちなみに男性の場合は頭にエネルギーが溜まって思考にばかりエネルギーが消費され、手足に意識がいっていない頭脳型の方が冷えに悩むことが多いような気がします。そういう方はまずは手足の指を動かして意識を向けるようにすることから始めてみて下さい。)









腎は寝不足や過労などの影響を受けやすく、そういう状態が続くと働きが乱れますので、腎の働きを正常に戻すためにまず自分でできることは、「体を温めること」、「過度な仕事や運動は控えること」です。もしごく軽い症状であれば、体を冷やさないようにしてゆっくりと休んでいれば自然と治ります。








ただし、長年冷えやむくみ・婦人科系の不調が続いている場合は、腎だけの問題ではなく、他の臓腑の働きも一緒に悪くなっていることが非常に多いです。





例えば僕が診る限り一番多いパターンは、ストレスなどが原因で胃腸の働きが落ち、食べたものがうまく消化吸収されずにエネルギーにならず、エネルギーの貯蔵庫である腎に余計な負担がかかり、その結果冷えたり、むくんだり、生理不順になったり、妊娠しにくい体になったりする、というものです。


(これは西洋医学的な視点で見ると、胃が疲れてきて下に垂れたり(胃下垂など)腫れたりすることによって(胃炎など)、骨盤内の圧が高まって血流を阻害するため冷えたり、むくみんだり、子宮や卵巣が圧迫されてうまく働くなる、という風に説明できるかもしれません。)





更に言うと、色んな方のお腹を触って話を聞いていると、必要以上の薬の使いすぎなどによって肝臓がはれて働きが落ち、それが消化の力を弱くすることが原因で胃腸を痛めている方も多いように感じます。







その様に胃腸や肝臓など他の臓腑の不調までもが絡んでいる場合、自分の努力だけで治すのは簡単ではありません。ツボや気功を使って内臓の力を高めるのは、僕の得意とする治療の一つですので、長年の冷えやむくみ、生理不順など婦人科系の不調のある方は是非一度ご相談ください。必ずお力になります。









ちなみに腎は感情的に言うと「不安」の影響を受ける臓器なので、腎の乱れによる不調のある場合、心をやすらかに毎日を過ごすことも大切です。そのためには以前詳しく書いた瞑想もとても役に立つので是非試してみてください。






さて、前回のむくみも今回の冷えも東洋医学的にみれば主に腎の働きの乱れであるというのが今回のテーマでした。腎の司る「水」の一つ、リンパ液については軽く前回も触れましたが、私たちの体の健康状態を大きく左右しているので、次回はリンパについて書きます。